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超!ビビリ犬を家族に迎えて

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I犬オタクとして生きていると、『大体の犬は私を好きになる』というローランドもびっくりなレベルの、根拠のない自信が芽生えませんか?笑 わたしもありました…この記事を読むまでは。たとえ、迎えいれたわんちゃんが懐いていないと感じても、それも含めて愛おしく想ってくれているのであれば、その子はあなたの家族になる運命だったのだと思います。全て受け入れてくれるあなたの家族になるべくして出会ったのです。

様々な犬との経験を経て、元野犬を迎え入れた犬オタクライター「Akane」が人間嫌いな愛犬との日々を愛情たっぷりに語ります。もし同じ悩みを抱えている愛犬家さんがいたら、この記事をきっかけに。勇気を持って前に進んでもらえたら嬉しいです。

超!ビビリ犬を家族に迎えて

こんなに違う?!
家庭犬と野犬

我が家は
現在飼っている2匹を含め
計4匹の犬と暮らしてきました。

私自身、
専門学校
そして社会人
となってからも
たくさんの犬と接し、
“犬の扱いに慣れている”
“犬に好かれている”
と自負していました。

そんな
私のプライドを
木っ端微塵にしてくれたのが
3匹目として迎えた、
元野犬の成犬でした。

今年で
我が家に来て4年になりますが、
未だ人間には尻尾も振らず
近寄ってくることはありません。

そんな
人間大嫌い
『ビビリの彼女と、
彼女が愛おしくてたまらない私』
のエピソードを
お話しさせてください。


うちしかないでしょ?!
それが傲慢でした・・・

彼女は生後3カ月程度
愛護センターに収容され、
ある動物愛護団体様に
保護されました。

兄弟も母親もいない、
人間に囲まれた生活は
きっと彼女にとって
恐怖だったのでしょう。

散歩はおろか
ケージから出すときも脱糞、
何をされるのも
怖くて仕方なかったようです。

保護された後も
犬に囲まれて生活していた為、
犬同士では
ワンプロもしていたようですが
とにかくビビりで
里親が見つからず
1年以上が過ぎていました。

そんな彼女を私が見つけたのは、
有名な里親募集サイトでした。

偶然にも彼女の保護団体が
私の住む地域の
愛護センターの
譲渡ボランティア
をされており、
名前は知っていたので
メールでコンタクトを取り、
彼女のいるドッグトレーニング施設へ
先住犬を連れて会いに行きました。

他のわんちゃんとともに
フリーにされていた彼女は
人間には近づいてこないものの、
よく見る、
ケージの中で固まっているような姿
ではなく、
先住犬に興味を持っている
ような感じでした。

先住犬も
尻尾を振り
好意的に見えたので
トライアルのお願いをしました。

そして何より、
「この子を飼えるのは私しかいない!」
と今思えば
何とも身勝手な感情を
抱いたからです。

当時私は
動物看護師として
動物病院に勤務し、
いわゆる中堅として
ある程度の経験を
積んでいました。

彼女を
愛玩犬として家族に迎えられる
と疑わなかったのです。

トライアル開始日、
通常1カ月程度の
トライアル期間を
どれだけ長くてもいい
と言われました。

それだけ
彼女のことを気にかけているか、
幸せになってほしいと願っているか
伝わってきました。

もちろん
私はうちの子に迎える気しかないので、
1カ月経ったらすぐお返事しよう
と思っていました。

また
とにかく気を付けてほしいのは
脱走
とも言われました。

「逃げたらほぼ100%見つからない」
と。

4年経った今でも
それは肝に銘じていて、
とにかく脱走対策を
しっかりしています。

高さ90センチのサークルに
ペットゲート、
散歩の時は
必ずダブルリードです。

これは彼女の為でもありますが、
私が後悔しない為
怠らないようにしています。

 

家族との絆

我が家に来てしばらくしてから、
サークルから自分で出たり
するようにはなりましたが、
行動範囲は先住犬のベッドと
サークルの往復のみ。

おまけに先住犬の
テリトリー意識の強さと
体調不良が重なり、
彼女に強く当たることが
多くありました。

しかし
人間よりも犬が好きな彼女。

吠えられても傍にいて
2匹丸まって過ごす日も見られました。

うちの子だけかもしれませんが、
食べ物やおもちゃに
興味がないので

“人間といるといいことがある”
という条件付けが出来ません。

反対に厳しいしつけをすると
萎縮してしまい
恐怖を植え付けてしまいます。

野犬ってこんなに難しいの?
こんなに懐かないの?

と何度も思いました。

今までの自分のやってきたことが通じず、
自分の甘い考えで
彼女を不幸にしてしまったかもしれない
とも思いました。

でも
彼女を保護団体に返そう
とは思いませんでした。

何よりも私が
彼女と離れたくなかったからです。

どんなに怖がられても、
どんなに懐かなくても、
可愛くて愛おしくて仕方ないからです。

それは私だけでなく、
家族も同じでした。

彼女の幸せの為に出来ること

彼女が我が家に来て
1年が過ぎた頃、
闘病を続けていた
先住犬が亡くなりました。

きっと誰よりも悲しく
心細かったのは彼女だと思うのですが、
私たち家族が彼女の存在に
どれだけ救われたか
言葉に出来ません。

そんな彼女に
私がしてあげられることは何なのか。

永遠の課題です。

テレビで
段々懐いていく保護犬たちを見て
羨むこともありますが、
彼女は彼女なりのペースで
私に慣れていってくれている
と感じています。

例えば
逃げずに隣にいてくれた、
名前を呼んだら反応してくれた、
など外からみたら
本当に些細な
気付かない変化や
当たり前のことが、
どれほど嬉しいことなのか
彼女と暮らさなければ分かりませんでした。

野犬に限らず、
犬を飼う・動物を飼う
ということは
楽しいことだけ
ではありません。

思っていたより
大変なことも
辛いことも
たくさんあります。

亡くなった動物は
虹の橋で飼い主を
待ってくれているといいます。

彼女に待っていてもらうために、
精一杯彼女を幸せにしようと思います。

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