A愛犬家のみなさまの中に、『値引きされていた犬が心配で、迎え入れることにした』というきっかけが実はとても多いと最近知りました。「買ってしまうと、次の子が入荷されるだけで同じ」という話もありますが、犬好きなら『目の前のこの子を迎えてあげたい』と強く感じることに共感できるのではないでしょうか。特に値下げの理由が月齢やささいな外見上の理由だと知れば、尚更のこと。

今回は犬の『値段』と『値下げ』について考えるきっかけに、犬オタクライターのYossyが我が子を迎え入れた際の経験をリアルに紹介します。果たして、人が身勝手に定めた一定の基準に満たない『値下げ』の犬は、本当に何か不足しているのでしょうか。

 

我が子と考える
犬の『値段』

漠然と「犬を飼いたい」と思った時、
みなさんは一番にどんなことを考えるでしょうか。

「なぜ」犬を飼いたいのか、
「何が」必要と感じたのか。

我が家に犬を迎え入れたのは
今の旦那と同棲を始め、
半年を過ぎたあたりで、
当時の仕事を辞めようと思っていた時でした。

私自身、当時は趣味もなく、
専業主婦になることが目標でしたので、
犬との生活がしたいな。
と思ったのがきっかけだったと思います。

子供の頃は田舎で育ち、
犬とともに成長してきた身でしたので、
犬との生活が楽しいことも知っていましたし、
それなりに大変なことも知っていました。

 

実家の犬は近くの野犬が産んだ子を
父が連れて帰ったのがきっかけで迎え、
ペットショップから犬を『買う』
という発想があまりありませんでした。

そのため、犬『値段』というものも
全く知らなかったのです。

迎え入れる先も色々と探しました。
自治体の実施する譲渡会や
保護団体さんが実施する譲渡会も調べました。

しかし、条件が難しいこともあり、
結果、ペットショップへと足を向けました…。

犬,値段,生体販売値引きされていたうちの子…

私が訪れたペットショップには、
10〜15匹程度の犬猫がいました。

そして、
それぞれの犬猫に
値段の格差があることに
大変驚きました。

特に犬種にこだわりはなかったのですが、
当時住んでいる家はそんなに広くなかったので、
小型犬で毛の抜けにくい、
トイプードルを迎えたいなと考えました。

1回目に見学に行った際、
一際小さなアプリコットカラーのトイプードルを見つけ、
その子だけ値段が安いことに気が付き、
店員さんに理由をたずねると、

「食ムラがあり、ご飯をうまく食べません。」

「アプリコットカラーですが、色が薄いです。」

とのこと。

要は本来の綺麗な色の褪色ではないし、
あまりご飯も食べないので
元気に成長する保証もない
と。

それを知ったとき、
『じゃあこの子はどうなるのだろう?』
と自然と考える様に。

一度店を後にし、
先ほどのプードルについて
旦那とよくよく話し合い、
値引きの理由も知った上で、
それでも迎え入れたいと、
2人で決めました。

わたしが当時、
迎え入れることにした理由は3つ。

1つ目は、店員さんの態度が悪かったこと。

その子をそんな人のところに
置いておくわけにはいかないと思ったから。

ペットショップには多くの犬猫がいて、
1匹にかけてあげる時間が
あまりないことも理解できましたが、
それなら我が家で迎え入れて
世話をしてあげたいと
率直に思いました。

 

2つ目は、その子に特徴があったから。

「とっても元気でお利口さんで
育てやすいですよ〜。」
と言われていたらきっと、
迎え入れていなかったでしょう。

色が薄いからこそ、
食ムラがあるからこそ、
迎え入れたいと思いました

3つ目は、値段が安くなっていたから。

少し嫌な気分になるかもしれませんが、
ペットショップで過ごす時間が長くなるほど
値段は下がるそうです。

その中でも一番値段が下がっていた
その子を見たとき、
『…この先はどうなるのだろう。』
と思ってしまったから。

『値段を下げても迎え入れる先が
見つからなかった場合は…?』

と考えると少しモヤモヤしました。

今思うと、
それも含めてペットショップの図中に
ハマってしまっているのかもしれません。

それでも、
商品として値段をつけられ、

簡単に値下げされていくと知ると、
犬の『値段』とは?
と考えずにはいられませんでした。

 

どんな高額な犬よりも可愛い我が子。

ちなみに、
我が家にはその1年後ほどに迎え入れた
もう1匹のトイプードルがいます。

その子も1匹目の子と同じ
『値引き』されており、

「元気が良すぎて、
トイプードルの普通の月齢より
大きく成長しているから」

が理由でした。

普通って何でしょうか?
元気が良すぎると何かダメなのでしょうか?

その子も2〜3日後に迎え入れました。

そもそも生き物に
『値段』をつけてしまうことが

人間のエゴなのかなと感じつつ、
それで生活している人たちもいると思うと、
大変難しく、
何とも言えない感情が湧いてきてしまいます。

ただ一つ言えることは、
この世に生まれてきた
生物全てが大切な存在で、
幸せを感じて生きる
環境を与えてあげることは
人間の使命ではないでしょうか。

 

最後に…

おかげさまで、
あれこれ言われて(笑)
迎え入れた我が家の2匹は
元気に成長しております。

食ムラがあると言われ、
色んな食べ物を色んな食べ方で試し、
今ではほぼ好き嫌いなくよく食べます。

大きくなりすぎと言われ、
今でも「本当にトイプードルですか?」
と聞かれますが、
6.5kgのトイプドールが、
とてつもなく可愛いわが子です。

甘えん坊で、
人間の言葉が
わかるんじゃないかと思うくらい、
従順な我が犬たち。

これからもたくさんの愛情を注いでいこうと思います。
犬は決して、『値段』で測るものではありません。

 

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