S殺処分問題や保護犬に注目が集まる中、保護犬団体という言葉ももう一般的になりつつあります。『犬を保護してくれる所』とは想像しやすいですが、その資金源や実際の譲渡の流れなどを知る人はごく僅かですよね。犬に関する様々な問題の鍵となる存在の一つ、『保護犬団体』についてより詳しく知ってみましょう。

今回は、愛犬を保護団体から迎えて以来、愛しいが止まらない『こたけ雫』が、保護犬団体の詳細と実際に譲渡を受けた経験をご紹介。「保護犬を迎えたいけど、なんだか譲渡って大変そう…」と感じている方にも、是非お読み頂きたい内容です。

保護犬団体って
どんなところ？

犬を飼いたいな、
と考えたときに
ブリーダーさんや
ペットショップ以外に
保護犬を迎える
という選択肢も少しずつ
一般的になってきましたね。

だけど、
いざ調べてみると
「譲渡条件が厳しいイメージがある」
「どこにどうやって連絡するのかわからない」
「引き取った犬をケアしきれるか不安」
など、
保護犬に関心はあるのだけど
一歩踏み出せない
という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、
実際に昨年保護犬を迎えた経験を元に
「保護犬団体」
についてまとめてみました。

保護犬団体とは？

保護犬団体というのは
法人や個人の活動者の方が、
保健所や飼育崩壊の現場から
犬を引き取り、
一般家庭に馴染めるよう、
未接種だったワクチン接種や
持病の有無の検査
といった健康管理、
吠え癖の改善や
散歩の練習などのトレーニングをし、
里親さんを募集、譲渡する
団体のことです。

国や自治体から
助成金を受給して活動している
イメージを持たれることが多いのですが、
保護犬団体はあくまで
ボランティア活動であり、
代表者の自費や、
支援者からの寄付で活動しています。

保護犬団体から
犬を引き取るには？

これは団体によっても異なるので、
我が家の場合でご紹介します。

私の場合は最初に
「保護犬　里親募集」で検索し、
ヒットした里親募集サイトから
今の愛犬を見つけました。

里親募集サイトには
全国各地の
保護犬団体が登録しています。

犬の状態や、
譲渡条件と譲渡金額なども
確認することができます。

譲渡条件が厳しい&
譲渡金がかかるのはなぜ？

譲渡する犬が
なるべく里親さんに
スムーズに引き取ってもらえるよう、
そして
行き場をなくした犬が
今度こそ
悲しい思いをしなくて済むように
譲渡条件が設定されています。

ちなみに
譲渡条件は団体によってさまざま
ですので、
一つの団体の譲渡条件に
自分の家庭があてはまらなくても、
他の団体では
引き取ることが可能な場合も多いです。

我が家もまさにそうで、
小さい子どもがいる家庭は不可
という団体さんもありましたが、
今の愛犬のいた団体さんでは可でした。

譲渡金については、
前述の通り
ボランティア活動であるため、
犬たちの医療費や保護中の飼育、
移送にかかる費用の一部を
里親さんにも
負担していただくためです。

保健所から
直接引き取った場合も、
家庭に馴染むためのケアは必要です。

なので
保護犬を飼うのが初めてという方には、
保護犬団体からある程度ケアを受けた犬を
迎えることをおすすめしたいです。

トライアル期間って何？

保護犬について調べると、
保護団体が設定している
トライアル期間という
ワードに行き当たると思います。

これは、
「その犬と里親さんの相性お試し期間」
です。

犬も人も
それぞれ相性があります。

「本当にこの犬を終生飼育できるのか？」
「犬が里親家庭に馴染むことができそうか」

里親さん自身が確認することが
トライアルの目的です。

トライアルで「難しい」と
感じた場合は
保護団体へ連絡すると
犬は保護団体へ帰ることになります。

そう聞くと
なんだか複雑な気持ちに
なるかもしれませんが、
全ては相性です。

その犬が
もっと幸せになれる環境
もあるでしょうし、
反対に
もっとその家庭と相性のよい保護犬
もきっといます。

トライアル期間を通して
「懐かせよう！」
と無理をするのではなく、
「一緒にずっと暮らせるか」
「幸せにしてあげられるか」
「心を開いてもらえる努力ができそうか」
確認することが大切です。

そうしたトライアル期間があるのも、
保護団体からの譲渡をすすめる
利点の一つです。

保護犬を迎えるという選択肢

全体を通して
「全ては相性！」
に尽きます。

保護犬団体も保護犬も
条件や個性はさまざま。

ぜひたくさんの情報を集めて、
未来の家族を見つけてあげてくださいね。