SSNSで供血犬の募集を見かけ『そっか、犬も血が必要な時あるよね…』となんとなく思ったことある皆様。でも、いざ愛犬に輸血が必要になった時、そんなに冷静ではいられませんよね。愛犬の為に、同じ愛犬家のわんちゃんの為に、「犬の供血」についてちょっと知ってみませんか？

愛犬が供血経験を持つ誇るべき犬オタクライター『芽萌』が、なかなか知られていない犬の供血体験についてレポート。家族のいない犬を助けるのと同様に、愛犬家同士がお互いの家族のために助け合うのも、犬と幸せに暮らせる社会づくりに欠かせません。

うちの子もなれる？！
供血犬レポート！

皆さんは、
急な病気で
わんちゃんに輸血が必要に
なってしまった時のことを
考えたことはあるでしょうか?

わんちゃんにも
血液型があります。

しかし、
血液バンクはありません。

今回は、
供血犬として
出動経験が
3回あるうちの子の、
供血犬レポートです。

供血犬とは

様々な理由で、
血液が必要になった
わんちゃんに
血を分け与える役目
を負ったわんちゃんが
供血犬といいます。

動物医療に携わっていた
父に聞くと、
30年前頃に
供血犬施設を
作った人がいましたが
多頭崩壊して、
社会問題になったことも
あったそうです。

その為以外にも、
新しい感染症を
見極めることが
難しいこともあり、
動物の血液バンクは
現在ありません。

病院さんごとに
供血犬を飼っていたり、
飼い主さんが SNS で
供血犬を募集したり
しているのが現状です。

条件はいくつかあります。

・年齢制限
・体重制限
・各種ワクチンを打っていること
・フィラリア予防をしていること
・交配経験のないこと
・血液型

などがあります。

血液型ですが、
わんちゃんには
+型と-型があります。

-型は
全体の30%しかいない
貴重な血液型です。

供血犬レポート

今回は
原因不明の
貧血になってしまった
ダックスフンドちゃんの
レスキューに
行って参りました。

Twitter で
供血犬募集をしている
投稿を見かけ、
自宅からそう遠くない
住所だということもあり、
飼い主さんと連絡を取り、
手術の日時が決ってから
出動となりました。

指定の病院に着くと、
まずは
うちの子の情報登録からです。

必要事項を
問診票に書いて
提出します。

その後、
血液検査の為の
採血になります。

この際の採血は、
検査の為のものなので
少量です。

すぐ戻ってきたので、
病院の周りを
グルグルお散歩したりして
時間を潰しました。

検査結果が出るまでは
結構時間がかかります。

感染の有無や、
血液の状態、
そして
相手のわんちゃんと
血が合うかの
クロスマッチが
行われます。

今回は、
一度検査をした時に
一部の血液が壊れていたそうで、
再度採血をして
再検査だったので
3時間かかりました。

いつ結果が出るかも
わからなかったので、
病院外に出ることもできず…。汗

クロスマッチをパスすると、
いよいよ献血です。

前足の一部を
剃られます。
(名誉のハゲ!笑)

採血の後は、
背中に皮下点滴を受け
戻ってきます。

今回は、
ずっと相手のご家族様も
待っていらしたので、
待ち時間に
お話しさせて
頂いたりしました。

私たちが病院を出た後も、
ずっと駐車場に停めた車で
待機されていたのでしょう。

愛情に心が打たれました。

供血犬になる時の
注意事項

まず
日程が事前に決まっていたら、
朝ご飯は抜いておくと
数値に影響が
出づらくなるので
良いでしょう。

また、
興奮すると
あがる数値もあるので、
病院に着く前から
あまり興奮させないようにすると
良いと思います。

献血後には
思いっきり
褒めてあげましょう!

うちは
お祝いの日用の
馬肉をあげました。
(同居犬は便乗です。笑)

体格によっては
抜く量により、
貧血になることも
あると思います。

終わってからの様子を
注意深く見ておきましょう。

如何だったでしょうか?

供血犬をすると、
物凄く感謝されますが、
私は
「情けは人の為ならず」
と思っています。

うちの子は、
大型犬ですが血液型が-で、
とても貴重なのです。

この子に
輸血が必要になった時に、
誰かが助けてくれるかも、
という思いで
供血犬として
出動しています。

いつ何時、
輸血が必要になっても
焦らないように、
わんちゃんの
輸血についての知識も
愛犬家として
持っていては如何でしょうか?

また、
若い大型犬の飼い主さんは、
是非供血犬デビュー
してみては如何でしょうか。

※供血は医療行為です。貧血や感染症などのデメリットもあります。
供血される際には、よく考えてから行いましょう。